「感謝の消防人生」私の使命感とは何か?

防災王ほっくん
〜2014年3月31日のFacebook投稿より〜
たった今、最後の勤務が終わった。
思い起こせば、7年間、正直大変なことばかりだった。
必死でトレーニングをするもなかなか思うように訓練に付いていけずに悔しい
思いをした消防学校。
現場に出て、数えきれないほど多くの人の死にも立ち会ってきた。
これが最後かと思い、救急出動した時は訳もわからず涙が出てしまった。
支えてくれた仲間がいたからここまでやって来れた。
ここで私に影響を与えた1冊の本の内容をご紹介します。
若き消防士に贈る言葉〜高見尚武(著)〜
「消防の使命感とは何か。」
公のために尽くす心、生命の安全を尊重する心、人を愛する心を持って、
仕事の達成に努力することだと思う。
どんな仕事でも働く人にとって使命感は必要だが、特に消防の使命感は、
一般の公務員や企業で働く人々の使命感とはことなる。
どこが異なるかというと、人が非難する最中に危険なところに進入して、
人の命を助けるのだから、いい加減なことでは人を助けることはできない。
人を助けるには、強い精神力、知力、体力、技術力、人間愛がなくてはならない。
「人間愛」と言葉で言うのは実に簡単だ。
家族、親戚、友人、同僚、知っている人には、抵抗感を持たずに愛が持てる。
だが、見知らぬ人々となると、「愛を持て」と言われても戸惑うだろう。
しかし、消防の仕事はね、相手を見た上で手を差しのべるかどうか、
判断することは許されないんだ。
人が敬遠するような人であっても相手を差別することなく、
慈悲の心を持って等しく接しなければならない義務と責務がある。
どのような人であっても等しく愛の心を持って手を差しのべるのが消防のあり
使命だと言える。
あえて繰り返すけどね、
「公のために尽くす心」
「生命の安全を尊重する心」
「人に愛を施す心」
を持って仕事に邁進することが消防の使命感と言える。
 人からよくこう聞かれることがあります。
「なんでそんな誇り高い仕事を辞めたの?」
よく消防士という仕事を辞める決断ができたねと言われますが、簡単な決断ではありませんでした。
どれだけ涙を流したかわかりません。
みんなから聞かれる度に私の心が強く揺さぶられることもあります。
本当になんで辞めてまで、自分で仕事をしていこうと思ったんだろう。

悩んで悩んで悩み抜いた上での決断でした。

7年前に消防職員となり、慣れない環境とストレスから生まれ持った持病のアトピーを重症化させてしまい、どん底の状態まで追い詰められました。
身体中が炎症を起こし、全身の皮膚から血液と体液が流れ続け、まともに顔を鏡で見ることができない状態。
仕事以外は寝込む毎日。
本を読むことしかできず、多くの哲学書、自己啓発書を読み続けましたが、
変わることのできなかった自分。
なぜ自分がこんな目に合うんだ。
変わることのできない自分を周りのせいにして生きていました。
両親にも辛く当たってしまいました。
「身体を張って人のためになる仕事がしたい。」
そう志して消防職を選んだはずが、自分のことしか考えられず、
周囲に悪影響を与え続けていました。
何のために仕事をしているのか分からない。
このままでは本当に駄目になる。
そう思い、思い切って外の世界に飛び出しました。
そこで多くの方々と出会い、多くのことを与えていただきました。
人生において高い志と目標を持って生きる同年代の若者。
社会において多大な功績を残し、物心共に豊かな生活を過ごす人生の師匠。
今まで自分の悪いところにしか目を向けられなかった僕自身も素晴らしい仲間に恵まれ、「自分の成長」と「人への貢献」に目を向けるようになりました。
本当に不思議なことですが、視点を切り替えた時から劇的に健康な肉体と精神を取り戻しました。
そして乗り越えてしまえば全てにおいて「感謝」しかないことに気づきました。
病気にならなかったら、仲間と出会わなかったら、いったいどんな人間になっていたことかと思います。
「人はいつだってどこからだって絶対に良くなれる」
このことを身を持って体感しました。
今は、この思いと経験を生きたものにしながら、関わる全ての方のお役に立てていくことができればと思っています。
東日本大震災からもうすぐ3年。
そして来るぞ来るぞと言われている大きな災害。

何かしなければと思いながら、行動に移せていない方が多いのではないでしょうか?

これまで人間は大きな自然災害に対し、敗北の歴史を繰り返してきました。

どう自然とどう地球と向き合ったら、災害から命を守ることができるのか考えました。
与えられたツールをフルに使いながらだったらもしかしたらできるんじゃないかというアイデアを思いつきました。
そのアイデアを実践に移すべく新しい人生のステージに挑戦します。
自分の選択が正しかったことを証明するのはこれからです。
知力、体力、精神力、全ての能力を駆使して、生き抜きます!!
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