消防・救助

運動音痴の私が懸垂連続45回以上できたトレーニング方法とその効果は!?

運動音痴の私が懸垂連続45回以上できたトレーニング方法とその効果は!?

懸垂!それは消防士をはじめとした現場で使える身体作りにおすすめなトレーニング

どうも吉武です。

今回は運動に全く自信がなかった私が懸垂40回以上できるようになるためどんなトレーニングをしてきたかまとめます。

まずは懸垂をすることによる効果をまとめてみます。

懸垂(チンニング)を実施すると4つの効果があるぞ!

  1. 広背筋を鍛えることができる
  2. 全身の『引く』力を鍛えることができる
  3. 逆三角形のかっこいい身体作りに最適
  4. 全身を連動したトレーニング

ざっくりあげると上の4つといったところでしょう!

今はスポーツジムなどで筋トレする人も増えましたが、『懸垂台』があるスポーツジムはまだまだ少ないように感じます。

そのため、ベンチプレスやチェストプレスで胸など『前側の筋肉』を鍛える人は多くとも『背中側の筋肉』を鍛える人は少ないのではないでしょうか?

しかし、それでは非常にもったいない!

現場、スポーツなどで使える肉体を作るためには、どちらかといえば

『引く力』すなわち『懸垂力』を鍛えることがとても重要です。

さらにカッコイイ体づくりの代名詞『逆三角形』の肉体は『背中の広背筋』があってこそのものです。

正面から体をみても『広背筋』がうっすら見える肉体はとてもかっこいいものです。

そのため、懸垂はとても重要な位置付けになります。

というわけで懸垂をやりましょう!

というかなぜスポーツジムには懸垂台がないところが多いのか!?

マジで勿体無いと思います!

今回は、『懸垂の連続回数をいかにして伸ばすのか!?』

私自身、運動音痴の虚弱体質でしたが、消防職員という経験を踏まえて、奮起し回数を伸ばすことができました。

ここではその方法をご紹介いたします。

懸垂はガンガン反動を使う方法で行いました

自重トレーニングで必ずテーマになる『反動』を使うか否か?

私自身、もともと消防職員ということもあり、現場で使える肉体づくりのために全身を連動させる『反動を使った懸垂』を行なっておりました。

逆に反動なしの懸垂ではだいたい連続20回ほどしかできません。

反動なしでの懸垂の場合は、しっかり広背筋を中心とした部位を意識したトレーニングになります。

どちらも長所・短所ありますので、好きな方法をご選択ください。

https://adventure-king.com/2015/09/12/firefighter-training-tairyokurensei2/

ステップ①|自宅に懸垂器具を購入し、週に300回以上は懸垂をした。

運動音痴の私が懸垂連続45回以上できたトレーニング方法とその効果は!?

まずは本気で懸垂の回数を増やしたければ自宅にチンニングマシン(懸垂台)を購入しましょう!!

話はそこからです!

私は就職浪人中に、ボディメーカーで3万円以上する懸垂台を購入してやりこみました。

本格的に懸垂をやり込もうと思っている方には1万円程度のものは避けたほうが良いです。(下みたいなやつ。この会社のメーカーさんすいません。)

安物の懸垂台は土台が不安定すぎる

なぜなら学生時代、少林寺拳法部の物品で購入した1万円前後の安物の懸垂器具を買って使用していました。

しかし、あまりにも土台が不安定で反動をつけて懸垂をやろうものなら、懸垂台が倒れてきそうになるからです。

ぶら下がり健康程度や、そこまでがっつりやらないよという方であれば1万円くらいのもので良いと思います。

ただし、そのモチベーションではすぐに物干し竿になってしまうと思いますので、買わないことをおすすめします。

少なくとも今私が使っている懸垂台は消防士就職前に購入し、10年近く経っているにも関わらず、今なお全く問題なく使用できております。

ただし、下の写真を見ていただければ分かる通り、手幅を狭くしたナローチンニングができないことが残念でした。

元消防士の私が使っていた懸垂マシン

余談ですが今では物干し竿になることもあります(⌒-⌒; )

消防士はナローチンニングで逆手で実施するとロープ登りなどに有効な背中を作りやすいです。

そのため、私の持っている懸垂台では、間がスカスカでまともにできないため、その点とても後悔しております。

今ネットで検索してみましたが、もし今から懸垂台を買うのであればこれを購入すると思います。

値段が約2万円で評価のレビューに体重85kgの人が懸垂してもあまりブレを感じない。

また頑丈な作りとの評価が多いためです。

またこれなら先に問題点として提起した手幅の狭い懸垂が行えるからというのも評価すべきポイントですね。

というわけで自宅でも懸垂できる環境を整えましょう!!

ワンルームマンションの方はドア枠に引っ掛けるだけのものでもよいでしょう!

私は使ったことありませんが、置き場所がない方はドア枠に引っ掛けるタイプのものもおすすめです。

ただしこのタイプだと反動をガンガンつけるのは困難であるため、しっかりゆっくり効かせるタイプの懸垂を心がけましょう!

懸垂の連続回数を増やすトレーニング方法を紹介するぞ!!

ステップ②|懸垂連続20回を目指せ!

さて具体的なトレーニング方法ですが、私自身が懸垂を本格的に始めた時は

10回を1セットとし、それを10セット行い、合計100回を1日でやってました。

そしてそれを週に3回程度実施しておりました。

要するに1週間で300回懸垂をしていた計算になります。

はじめは1日懸垂100回こなすだけでもきついと思います。

1時間以内に100回こなせればかなり効きます。

しかし、どれだけ小刻みでもいいので、1日100回懸垂をやってみましょう!

人それぞれはじめにできる回数は異なります。

私は体が小さくて身軽であったことと学生時代に少林寺拳法部でも少し懸垂をやっていたため、連続10回ははじめからできました。(身長161cm体重55kg)

目標ですが、就職浪人から消防士になるまでに連続で20回はできるようになりたいと思い、週に1回くらいは最高記録にチャレンジして懸垂してました。

20回以上できるようになりたいと思ったのはたしか、テレビでEXILEが懸垂20回できたらまじですげ〜みたいなことをいってたからだったと思います。

懸垂連続20回は消防士になる前にはできるようになってました。

ただし、消防学校に入署して気づきましたが、新任消防士の懸垂10回前後の人がほとんどだったような気がします。

ちなみにこの時は順手懸垂しかしてませんでした。

さて実際に入署して消防学校に入ってからは日常の訓練が厳しく、また腰痛にも悩まされていたのでなかなか懸垂をする時間がありませんでした。

まあ夜に同期のみんなで懸垂台にぶら下がり、懸垂や腕立て伏せなどトレーニング合戦をしておりましたが。。。

具体的に懸垂の回数をもっと増やさねばと思ったが、半年間の消防学校の訓練を卒業したのち、自分の所属へ配属された後のことでした。

1年目の冬、自分の所属で過ごしていると、先輩からこう脅されました。

「今の時期トレーニングをサボっていると来年の夏前から始まるレンジャー訓練で地獄をみるぞ!」

レンジャー訓練?

なんだろうそれは。

初めは意味がわかりませんでした。

レンジャー訓練とは消防救助技術訓練で一言で言うと救助技術の訓練と成果を発揮する消防署独自の大会です。(意味わからんか(⌒-⌒; ))

動画がありますので見ればわかります。はっきり言って全国トップレベルはとてもすごいです。化け物です!

救助技術技術大会全国大会映像

ほふく救助

ロープブリッジ渡過

すごいですよね!

はっきりいってめちゃくちゃかっこいいんですよ!

簡単そうにやっているように見えますが、ここまで出来るようになるには相当な努力が必要なんです。

そしてその夏の訓練が地獄だと先輩に言われました。

私が訓練した種目はロープブリッジ渡過。

引く力がいるため、その訓練に向けて、さらに懸垂を強化する必要があると感じた私はさらにのめり込むように懸垂をしました。

消防署に入署して1年目にはなんとか連続30回までは懸垂が出来るようになってました。

ステップ③|様々な工夫を凝らして懸垂をする

私が実際にやっていたトレーニングメニューですが、

  • 1日300回懸垂をする。
  • 15分で150回の懸垂をする。
  • リュックに20kg程度の重りを入れて懸垂をする。
  • リュックに40kgの重りを入れ、台の登って体を引き上げた状態からゆっくりと下がる。(この重量では懸垂ができないので、ネガティブトレーニング)
  • 順手と逆手と分けて懸垂をする。

など懸垂一つでも様々な工夫をして懸垂をしておりました。

この時期に消防署の先輩に

消防ではロープを引くことが多いため、『逆手』の方がその力を鍛えるのに有効だぞ!

とアドバイスをいただいたので逆手を多くするようにしました。

すでに懸垂をやっている方ならわかるかもしれませんが、順手でのみ懸垂をやってから逆手で懸垂をするととてもやりにくいです。

なので最初はとても逆手懸垂することが辛かったです。

とにかくレンジャー訓練ではまず訓練に耐えうる体力と持久力が必要だと思いました。

1日300回懸垂するなど、とにかく回数を増やしたり、私自身身長が161cmと小柄であったため、絶対的なパワー不足でした。

そのため、重りを背負って懸垂をやったりもしました。

「リュックに40kgの重りを入れ、台の登って体を引き上げた状態からゆっくりと下がる。(この重量では懸垂ができないので、ネガティブトレーニング)」

ですが、このトレーニング方法はネガティブトレーニングといって、自分では扱えない重量を体に慣らすためのトレーニングです。

引き上げることはできなくても、ゆっくり体をおろすことはできる。

そのゆっくりおろす動作で最大筋力を鍛える方法です。

ネガティブトレーニングの理論


ネガティブトレーニングについて興味ある方はこちらの動画を参考にしてみてはいかがでしょう。

このトレーニング方法は懸垂のみならず、パワー不足に悩んでいる方には非常に効果的な方法ですので、積極的に取り入れたら良いと思います。

様々なアプローチでトレーニングを重ね、なんとか懸垂30回はできるようになりました。

初めて懸垂を連続30回以上できるようになると本当に感動します。

そりゃ20回以上やるだけでも大変なのにそこから+10回加わるのはなかなか至難の技です。

救助技術大会の練習の話

自分なりに準備をして臨んだ消防2年目レンジャー訓練でしたが、それでも結果はボロボロでした。

しかもこの時期は持病のアトピーもかなり悪化していたので本当に地獄でした。

ちなみに手のひらは肌が弱いのも手伝って手のひらは皮がめくれるどころか肉がえぐれて、凄まじかったです。

その状態で通常勤務に加え、週5回以上はレンジャー訓練もしていたので心身ともに気が狂いそうになるくらい辛かったです。

手のひらはえぐれた状態でちっとも回復しません。

訓練最中は気が高まっており、先輩コーチからの檄も飛びまくっているため、痛みを感じなくなっておりますが、訓練終わった瞬間に悶絶するくらいの激痛が走ります。

しかもその後、化膿しないために消毒もしなければならないため、マキロンをぶっかけてまた悶絶してました。

マキロンです(⌒-⌒; )

もう見るのも嫌なくらいです。

ゲロは吐くは熱中症になるは全身常に筋肉痛で・・・

これ以上書くと見ている人が懸垂や消防士になるのが嫌になるかもしれませんのでこれぐらいにしておきます。

そういった訓練を経て、また自分に足りないことがわかったため、さらに懸垂をする方法も工夫を重ねました。

ちなみにこの夏で変な風に肩を痛めてしまったため、順手での懸垂が困難になりました。(どうも右肩の使い方が少し間違った癖がついてしまったようです)

この時に気がついたのが、ロープを引く動作をしたければ、ロープ懸垂の方が有効だということです。

まあ綱登りですね。

ステップ④|綱登りにも挑戦

 

こういうトレーニングの方がみたまんまロープを引く力はつきます。

消防署から廃棄するロープを拝借し、自宅のベランダからぶら下げたり、公園のブランコ台にかけたりしてロープ懸垂もやるようにしました。

自宅のベランダ2階からロープを垂らして登っていると近所の方から確実に不審がられます。(あまり真似しないでくださいね。自宅のベランダの柱の耐久性も保証は全くないので!!)

ロープ登りに関してはこちらの記事

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まあそれだけ必死にトレーニングをしてました。

私は体が小さく、もともとコンプレックスの塊でしたので、もっと鍛えなければ、消防署にいられないと思ってたんですね。

そうこうするうちに2年目には逆手懸垂で最高46回まで懸垂することができるようになってました。

まあトレーニング方法を最初からもっと工夫したり、もっと最高記録に挑む機会を増やしていれば50回以上も狙えたかもしれませんし、もっと早く40回以上懸垂できるようになっていたと思います。

なんだかんだいって連続回数にチャレンジするのは精神的にしんどかったので、自分でほどよくできる連続回数でトレーニングしてました。

はっきり言って自分より身体能力の高い人ばかりでしたが、懸垂を40回以上できる人はほとんどいませんでした。

何が言いたいかというとその気があって諦めずに、挑戦し続ければなんとかなるものです。

私のやったトレーニング方法を真似する必要はありませんが、大切なのはこいつにできるなら俺にもできるかもと思って目標を立ててチャレンジすることだと思いますので、この記事をみて少しでもモチベーションが上がってくれれば幸いです。

長文になりましたがYouTubeをみたら懸垂で70回の猛者もいました。上には上がいますね〜!!

懸垂連続70回の動画

懸垂は反動を使った方がいい?

反動使うにはメリット・デメリットあります。

消防で使える体づくりは全身を連動させたバランスの良い筋力と神経ですので、

反動を使って懸垂する方が個人的にはオススメです!!

モチベーションを高めるために「め組の大吾」をよく読みました。

確か9巻くらいで救助隊員を目指すためにトレーニングしまくっている描写があってやる気が出ました。確か主人公は50回以上は懸垂してたはず!!